このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作家さんでしたが、お試しの1巻読んだら続きが読みたくて、全部買ってしまいました笑。オムニバスなので、1作は短く、けいたとゆうきは分冊4巻まで。
自己評価の低いゲイの主人公は友人に失恋。その頃に出会った後輩と、お互いの寂しさを埋めるように近づいて行く物語。
背伸びしていない物語ですごく好き。派手ななにかはないけれど、主人公の心の痛みも、友人の恋を応援したい気持ちも、どちらも本物で読んでいて切なくなる。
この作家さんは話を聞いてあげるキャラの台詞がいつもいい。相手が「こんな話してごめんね」と言うと「いいよ、今まで話せるとこなかったんだろ」みたいな。解決するわけでも、アドバイスするわけでもなく、ただ聞いて共にいてくれる。包容力のある優しい男の子たち。
どの恋も、切なくて、温かい。
肩の力の抜けた自然体のお話が、じんわりと染みる。
このシリーズ、大好きです。