ディア・グリーン 瞳の追うのは
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ディア・グリーン 瞳の追うのは

富士山ひょうた

リアリティと自然さ

2012年10月12日
内容の前に大事なこと。
10話11話は短編でまったく別のCPの話。
22話23話も短編でまったく別のCPの話。
短編なりに面白かったけど、なんでそこに挟まってるんだろうか。
10話までのパックを買ったら、短編の前編で途切れる訳です。
本編だけでも十分次を買うに値するのになぁ…。

それと、表紙に騙されることも多いけど、この話は中身の絵のが断然いい。

気になったのは最初は1話が長くて良心的だと感動したのに、だんだん短くなること。
短いって言っても他と同じくらいなんだけど。

さて、本編の内容。
とにかく凄い!!
BLでリアリティを追求したらこうなるんだなって思える自然さが!!

普通の明るい男子と変わり者の美形の友だち→CP未満→ガッツリCPまでの話。

友だち関係が長いのに片方が相方に恋して(たことに気づいて)、おめでたい展開は一切なしで、ひとつひとつ乗り越えて結ばれてゆく話。

変わり者の美形はテンション低いんだけど、相手が好きなんだなぁって伝わってくる。めっちゃイイ。

友だちを好きになって、だからキスしたい触れたいって自分の気持ちを確認してゆく感じとか、それで相手はどう思ったんだ?って進んでいく感じがリアリティあっていい。

長い話だけど、長いことにちゃんと意味がある。

しっかり気持ちも体も結ばれるのが29話(第16話)までで、私はそこまでが好き。

そのあとは店を出すに当たってとか出してからとか、ちょっと都合いい感じのところもあったりする。
全然悪くない都合のよさで面白く読めたけど、29話までのほうがせつなくて好き。

一緒に住んじゃうとせつない感情まで所帯染みてしまう感じがする。
受けは天上人かというくらい全く所帯染みてなくて素敵だけど(笑)

個人的には主役のふたりと軽く三角関係もどきになってた内田くんが好きだ。
ふたりが結ばれるに当たって、そんな都合よく…と唯一思うのがゲイの彼の存在と行動なんだけど、いいキャラしてる。
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