ふくしゅうがとけない
」のレビュー

ふくしゅうがとけない

時羽兼成

あぁ…

ネタバレ
2023年1月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトル通りで痛い。中学の時に犯したカズマの裏切りによって仲良しだった3人の関係は壊れ、自分が信じた人に裏切られたことがキッカケで愛を試すようになってしまった桜。逃げるように2人の前から姿を消したカズマだったけど、ずっと自分の中で罪悪感が消えず苦しんでいた矢先ゲイバーでの再会。「昔みたいに3人で居られるなら何でもする」と3PやSM等2人からの要望は素直に受け入れるカズマだったけど、この罪滅ぼしはいつまで続くのか…そして桜と桔梗のカズマに対する執着と愛憎がどこへ向かっていくのか。読んでて心臓痛いし、救いはあるのか最後まで「不安」がつきまといました。3人それぞれがどこか壊れてて、幸せを感じる中でもずっとヒヤッとしたものを突きつけられてるようで安心できない。この先もこんな想いを抱きながら過ごすのかと思うと、昔みたいに3人仲良くなれたけど救済ではないのかも…あぁ、だから「ふくしゅうはとけない」んだなぁと読後感ズッシリきました。甘い雰囲気一切ないので色んな意味で痛いの苦手な方はご注意を。桜の狂気じみた執着と、普段は気遣ってくれる桔梗の隠れた支配欲と、そして苦しく辛かった行為を「愛」と受け取り求めだすカズマの歪んだ三角関係が気になる方はハピエン期待せず読んでみては。私はアリでした。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!