きみに注ぐ
」のレビュー

きみに注ぐ

雲之助

二人が化学反応してる感じがいいな

ネタバレ
2023年1月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●『幸せになるのさ!』に出てきた大島のお話。「化学反応」という単語を使いましたが、二人がお互いを意識することで今までの自分と変わっていく様子が良かったです。
●恋愛に対して軽い考え方の大島は、普段人を寄せ付けないくせにまじめに(ときに堅苦しく)大島の相手をする安藤を素敵だなと思う。最初はほんの興味だったのだろうけど、本気でのめり込んでいっちゃう感じが良いです!多分初めての本気の恋。
●一方の安藤。人を寄せ付けない態度には理由があって…。人を大切に思ったり、好きになったりする気持ちが分からない。そういう自分が許せない。だから人とは深く関わらない。…だったのに、大島の言葉に揺さぶられる。グイグイくる強さと、楽観的に笑い飛ばす軽さが、安藤の心を溶かしてくれます。
●安藤妹はこのお話に必要だっただろうか…?と思わなくはないですが、強めのアクセントにはなってるかなと思うのと、妹きっかけで安藤が両親と話をした場面は好きです。そのとき母が父のことを嬉しそうに話すのを聞く安藤の表情は、「好きってこういうことだ」と理解した人の顔だなと思いました。
●“デート”の計画からえっちまでの一連の様子は、変化した二人が最大限に幸せそうで、にやにやしちゃいました。まじめにえっちな安藤と、うろたえる大島。かわいい〜。エピローグでは『幸せに〜』の小松と歩も登場して、幸せの二乗です!ちょっとポエティックな部分もありますが、本当にほっこりする作品でした。
●『幸せに〜』もでしたが、カバー下の収録がなかったのが残念。『恋人アソート』にさらに続きがあると知ったので、機会を見つけて読ませていただきたいです。
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