いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?
」のレビュー

いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?

君塚力/日丘円

復讐はする。だがざまあでも胸糞でもない。

ネタバレ
2023年1月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初だけ読んで判断しないでほしい作品です。確かに最初のうちは主人公の心情がわからなくてハラハラソワソワしましたが、終盤の詩織ちゃんとの会話で行動原理と葛藤が理解できます。できればそこまでは読んで…!
主人公の行動は全面的に肯定派です。被害者が我慢とか、意味がわからない。けどそれが現状だというのは本当に虚しいことです。いじめに限らず。別作品の「日本は犯罪者に優しい国だな」ってせりふに心の底からほんそれ!って思いましたが。主人公の行動が社会に少しでも波紋を呼べたならよかったな、と思います。
個人的には加担しながらも良心を取り戻した由美ちゃんとフラットな真中くんの存在に救われました。誰の隣にも、そういう人たちがいてくれたら…ね。(真中くん、ひとごとで無責任な発言してますが、それでも詩織ちゃんや由美ちゃんにフィルターなしで接したり、空気に流されない強さがあったり、詩織ちゃんの精神状態が自分の想像を超えてることを察したり、いい子ですよ…。)
(というか、主人公と由美ちゃんママを除いて大人が不甲斐ないな…!)

これからも被害者を救っていくだろう相沢先生には、いつか自分のことも考えてほしい。幸せになってほしいです。
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