夜を走り抜ける
」のレビュー

夜を走り抜ける

湖水きよ/菅野彰

レベルの高い読み物でした

ネタバレ
2023年2月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ ポップでイチャイチャが楽しいBLではなく人間模様を楽しむ作品だと感じました。でも重すぎず難解すぎる事もなくバランスの良い印象でした。人間らしいお茶目なやりとりがあるので、日頃縁のない芸術家の話が出て来ても、キャラクターと距離を感じなかったのかも。大富豪とか出てくるけれど、結局、みんながそれぞれの立ち位置で、誰かを愛している話。人によって不器用だったり誠実だったり切実だったり焼けつきそうだったり歪んでしまっていたり…。
トラウマを与えられてしまった受けに無骨だけれど誠実に寄り添い、お前に罪はないと言い続ける攻めがカッコいいです。歯が浮くようなセリフではなく、事実を客観的に見て、正直に感じたまま言うから響くのでしょうね。エ○シーンはちょっとですが、後半はずっと攻めが受けを抱きしめて守ってくれていたように感じます。個人的には読み応えがある良作に出会えてめちゃくちゃ嬉しかったです!
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