神竜王は異世界オメガに跪く~発情の白き蜜~【特別版】(イラスト付き)
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神竜王は異世界オメガに跪く~発情の白き蜜~【特別版】(イラスト付き)

眉山さくら/黒田屑

イラスト負け

ネタバレ
2023年2月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 想像していたような面白さではなかった。イラストが美麗なだけで、中身は退屈でした。とにかく、主人公の璃人の性格、思考回路、行動全てが残念すぎました。頭が良いという設定でしたが、とてもじゃないけれど知能が高い子とは思えません。異世界に飛ばされた直後などは特に、ギャンギャンと品のない口調で騒ぎ立てるだけで、「いや、まず話を聞けよ…」と何度も思ってしまった。
その後もろくに深く考えず、思い付きで突飛な行動をした結果墓穴を掘り事件を起こすばかり。そしてずっとそれを後悔する思考回路の繰り返し。学習能力という言葉が全く無いようで、とにかく自分の自我ばかり周りに押し付けている印象でした。とてもじゃないけど全く魅力を感じません。
特に酷かったのは寮での自己紹介の時に「自分はこの世界の因果を変えるほどの力が授けられてます!」といとも簡単に吐露してしまったシーン。椅子から転げ落ちるかと思う程驚きました。普通、異世界人って事はトップシークレットだと思うんですけども……?
そもそも、主人公はかなり希少な存在であるのにも関わらず学校に簡単に通わせる意味も理解できない。保護すると共に監視や研究対象として国が全権を担って然りだと思います。なのにそんな事よりも知られてはいけないのがオメガであるという設定で、頭の中が疑問符だらけになりました。優先順位逆では??
結局、他の十二人の神獣王も出てこず、ヴィルの圧倒的な魔力云々……も体感できず、璃人の感情論で強引に話を押し通して完結した印象でした。
特に後半は文章もとっ散らかっており、急いで終わらせたのかなと思いました。
せめて璃人の性格が良ければ楽しめたのかもしれませんが、読むのが苦痛なレベルでそれも無理で…。
ダミアンには敬語なのに一番偉い国王のヴィルには初対面からずっとタメ語なのも滅茶苦茶気になりました。普通に失礼だし、浅はかすぎる。だからヴィルの存在も軽いものとなってしまっていると思いますよ。
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