このレビューはネタバレを含みます▼
の律ちゃんが見所です。まるで2時間ミステリーサスペンスドラマのように二転三転してゆく展開に息を呑みます。まさかBLでこんな疾走感とドキドキが味わえるとは。
訳あって引きこもり時代の律が出てくるのですが、その時の姿がお世辞にも美しくなくリアル寄りなのがなかなかいいですね。その後彼がいかに努力を重ねてきたのか(少しずつスリムになっていくとことか)が本編後の話で伝わってきてグッときます。
カラッと笑える作風ながら人生の酸いや痛みを抱えた人間、何かが欠けている人びとなど、骨太な人物描写がお上手な三月先生。単なるご都合主義ではない、一癖も二癖もあるけど愛おしいキャラクター達を見たい人にお勧めです。
探偵上司である詠太さんの最後の一言「大丈夫だ。だいぶ本性出てきたみたいだけど、お前が幸せならどこまでも合法だ」この言葉がすべてですね。どうぞお幸せに!