このレビューはネタバレを含みます▼
断罪イベント発生の24時間前に前世の記憶を取り戻したアレクサンドラは、自身の破滅を回避するべく行動に移す。
冷静に機を読み、行動する彼女の聡明さにスカッとします。
強欲なヒロインに憑いている友人のご令嬢が誰か気になるところ。もう半日前には、王太子の後継者剥奪も決定しており、何も知らない王子様がアバンチュールに興じている姿もマヌケ過ぎて笑える。徹底的なザマァを期待して完結編24時を楽しみにしています!
【追記・完結編】私としては食い足りない感のある解決編ではありました。バタバタと終わった様に思えます。特に断罪劇は徹底的に王太子を断罪して欲しかったです。後にサラリと補足されてはいますが、王太子が婚約者のある身で芋女と密通していた事。芋女にとっても、未婚の女性が婚前交渉に持ち込んでいたというのは相当な傷の筈。そこにはそれ程触れず、のみならずルシアが王太子以外の男にも擦り寄っていた事に、王太子は彼女に言及しない。危険な聖戦に赴くという時点で、嫌がるルシアを見て、自身を省みてショックを受けるか、アレクサンドラに謝罪して欲しかった。
あんなにも長い時を過ごして来たのに。王太子に愛想が尽きたとはいえ、全てが終わった後、アレクサンドラの流した涙の意味を、王太子は深く反省して欲しかった。アレクサンドラの闘いは無意味では無かったけれども。彼女は確かに幼ない頃から愛情を育もうと努力して来たのだから。心ある陛下と王妃のお陰で、王位継承権が回って来た第3王子と幸せな結婚をするアレクサンドラが見れたのは良かったですけども。また、ルシアに取り憑いていたと思われた影の存在も明らかに。拍子抜けする程の種明かしだったけれども。これを持ってルシアへの断罪も完結。呆気なかったなぁ。2巻までのグイグイ感が楽しみ過ぎたので、評価は変えないです。