このレビューはネタバレを含みます▼
試し読みで気になって購入。
ごく普通の男の子と女の子が、ごく普通に暮らしていたのに、ある日突然それは崩壊する…
碧と貴臣ほど近い関係で、とは珍しいかもしれないけど、実際ふたりのような人達はたくさんいて、生活する中でどれほど周りの目を気にしたり、したい事を諦めたりしないといけないのかと、、
それは何年経とうと消えることもないし、今はSNSで簡単に蒸し返され拡散され…
被害者家族にも加害者家族にも感情移入してしまってものすごく苦しかった。
それにしても碧の父親は初めから母親に対する態度や物言いが胸糞悪かった。女性を下に見ているのがよくわかる。犯行の事も女性が誰にも言うわけないとでも思ったのか。
可能ならばこの父親だけが生涯周りから責められ続け謝り続け、苦しんで苦しんで一生を終えればいいのに、と思ってしまう。
貴臣の母親を思うとふたりが一緒になることは現実難しいとは思うけど、少しでもあたたかい人達に囲まれて笑えたらいいなと思う。
誰にでも起こりうる事。当事者ならどうか、周りの立場ならどうか…。
正解がない故に、ものすごく考えさせられる物語でした。