このレビューはネタバレを含みます▼
とある事情でこのままだと跡取りの座が危うい公爵子息のパーシーと、怪我で引退した元大強盗のキット。二人の素直じゃない会話がもどかしくも面白かった。パーシーはイギリス貴族らしい皮肉たっぷりの遠回しな言い回しをする小憎たらしい人なんだけど、そう言う意地悪な言い方もキットには可愛く思えてくる展開が良い。本文に出てくる相手に腹を立てていながら、同時にその人のことが好きでたまらないって文が二人の関係性をとても表していて好きでした。貴族と庶民の噛み合わない価値観と生活水準にズッコケそうになるけど、そんな嫌味な金持ちを愛したキットの潔さがかっこよかった。パーシーのお尻の形がくっきりわかるピッタリしたブリーチズに「いかがわしすぎて法に触れると言っても過言ではない」って限界オタクみたいないイチャモン付けるキットが面白くて笑った。