学ランの中までさわって欲しい
」のレビュー

学ランの中までさわって欲しい

登田好美

甘いだけじゃないですよ

2023年2月16日
BLはファンタジーというのはよく言われていることですが、この作品はファンタジーの世界で完結することなく、多くの問いかけを読み手に与えてくれる、そんな作品です。
ゲイだとわかった途端に異物として排除しようとする人もいるし、ゲイである新見自身も「自分と澤根は違う」と線を引いてしまっている部分がある。
差別する側、差別される側、どちらもリベラルではないわけですよね。
「こっち側」「あっち側」そんな線引きをしない最強の恋人澤根、そして忘れちゃいけないメガネ先輩、この二人こそがあらゆる壁を取っ払って世界の色を変える人たちなのかもしれません。
「あなたならどうする?」と何度も問いかけられた気がする作品でした。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!