レビュー
今月(4月1日~4月30日)
レビュー数0件
いいねGET2件
シーモア島


投稿レビュー
-
-
王道2024年9月13日王道です。
ラブコメといえば、という超定番シチュエーション。
絵は可愛いです。
ベッドシーンは朝チュン的な割愛。
さらっと読める。
オマケが一番良かったかな。いいね
0件 -
二つの世界に絡め取られる2024年6月6日一筋縄ではいかない二つのお話。
どちらも初恋です。が、甘酸っぱい初恋というのではなく、どちらもなかなかに厄介。
特に二つめの短編のほうがなお厄介で、短いながらもぐっと引き込まれていつまでも絡め取られるよう。
表紙の二人、律とちひろは長い歳月をかけてようやくスタート地点に立ったという感じでしょうか。
心のうちを隠すことがうますぎて、ずっと孤独のなかにいるちひろ。
まっすぐだけど、まっすぐすぎて裏側を推し量ることができない律。
二人ともなんでそういう選択をするんだよ、と二人の心情を知るいわば神の目線の読者からするととてももどかしくて歯がゆい。
でも当事者は神の目線じゃないから小さい行き違いが重なるのが当然と言えば当然ですよね。
初恋の不器用さとひたむきさをひしひしと感じる作品です。 -
-
-
心をかき乱すちょっと他にない作品2024年5月13日後味良いとも悪いとも言えるし、納得できるともできないとも言えるし、読後の感情は複雑に乱れるけど、でも間違いなく読んでよかったと言えます。
愛情も何もない、悪意と反感で始まった関係の二人。
最チョロ受の敦の言動は最悪だし、日高の仕返しも最低です。
エロいけど胸糞悪い二人の関係を正しい方向に導いていくのはクズかと思われた敦が持つ誰よりも素直な本質。
転落かと思いきや、敦の素直さに導かれて二人共救われたのではないでしょうか。
この二人のこの先をもうちょっと見たいと思わせる「もうちょっとください」の終わり方も他にはなくて良いですね。 -
ふわんと軽やかなのに締め付ける2024年4月18日ふわっと軽やかなのにぎゅっと胸を締め付けます。
庶務課の青柳くんは元気いっぱい、仕事に一生懸命、そして素直。
家に来た人にはペットボトルじゃなく当然のように急須でお茶を入れるし、簡単なお弁当だって自分で作って会社に行く。
誰からも愛されるべき人なのに、家族以外から「君じゃなきゃだめだよ」という愛情を向けられたことがない青柳くん。
今まで男性からされた仕打ちの積み重ねがあまりにも酷くて、社内の王子への想いにも「僕なんか」という言葉がどうしてもまず先に出てきてしまう。
一方の王子、社内のスター片桐部長もキラキラした見た目の内側には小さな傷や大きな傷が心の内に長年積もりに積もっている繊細な人。
優しすぎて独り内に篭ってしまう浅桐部長、優しくて前向きな青柳くん。
二人が出会えたことでお互いが救われて行く過程がギュッと胸を締め付けます。
出て来るキャラクターも(青柳くんの過去のオトコたち以外)みんなすごくいいキャラで優しい。
笑えてほわっと和んで、でもその間もなんだかダラダラと涙がこぼれてしまう、素敵な作品です。 -
心からの祝福を2024年4月14日スタッフが羨ましすぎます。
毎日毎日ツンとデレの森林浴です。
5年も前に別れた相手をずっとずっと好きな二人が盛大にすれ違ってジタバタしてて。
いい大人になってもずっと互いに対してだけは臆病で手も足も出ない。
互いの気持ちを知ってるスタッフや読者からすれば微笑ましいのだけれど、実際本人だったら地獄ですよね。
このまま片思いのまま終わるのかな、他の誰かと愛を育む姿をいつか見せられるのかな、とぐるぐる一人で考える地獄。
20代の5年は長いです。
二人、よくぞ耐えた。
「可愛い」「面白い」だけじゃない、心から良かったねと祝福したくなる、そんな作品です。 -
起承転結の「結」がどこにもない2024年3月28日軸は一組のカップルなのですが、そこにもう二組のカップルの恋が憑依するという物語。
第二部のカップルの話はまだ決着がついたといえなくもない(とは言え、なぜ杉村が女性との遊びをみせつけたのかは謎)のですが、第一部の「主さまと馨」の話は一体なんだったのか全く回収されてません。
まさかこれで終わりじゃないだろうと第二部を読み進めても、全く解決せず。
これは物語うんぬんではなくHの描写だけの作品ですね。
さらに言えば、義兄と杉村の言葉遣いや発言内容や行動が古い。古臭すぎる。男前がスーツ着ててもナフタリン臭が漂っているかんじ。
もしかしてこれはものすごく昔に初出されたものなのでしょうか。いいね
0件 -
単純なヒーロー・ヒロインじゃないです2024年3月23日攻めが完全無欠のスパダリかと思いきや、実はそうでもなくて考えが甘いところも優柔不断なところもあります。でもそんな人物像だからこそ血が通っていて物語がさらに深まっていきます。
ヒーローが颯爽とか弱い受をお姫様抱っこで助け出す単純話ではなく、言うならば肩を組んで一緒に先を見る、そんな力強さも感じる恋だなと思いました。いいね
0件 -
-
説明口調の会話2023年11月28日心情がなかなか伝わって来ず、会話で説明する文体なので引き込まれることが難しい。
読み終わるのになかなか時間がかかりました。
舞台は魅力的なのに、舞台が生かされておらず勿体無いです。いいね
0件 -
-
-
-
-
卑屈な彼に共感が生まれる2023年6月8日全てをマイナスに考えてしまう山本。
「仕事がうまくいかなくて当たり前、疎まれて当たり前、自分はそんな人間だから」
自分でグズだと思っているところは慎重で丁寧な証しなのに。
山本のことを「卑屈な暗いやつ」とイライラする読者もいるかもしれません。
でも彼の劣等感を大なり小なりどこか共感する読者も少なくないのではないかとも思います。
真逆の人生を歩んできたであろうクマや同僚の日高さんが山本の良い部分にハッとしたように、一人でも多くの人が山本のことを理解して肯定してほしいなという祈りが生まれてくるような、そんなじんわりとくる作品です。 -
ずっと一緒にいられますように2023年5月28日「この子とずっと一緒にいたい」そんな幼い気持ちが年月と共に膨らんで、でもそれを伝えきれなくて。
育った気持ちは男女なら容易く周囲にも受け入れられるのでしょうが、同性であるために相手に伝えることも周囲に明らかにすることもできず。
悩むのも逃げたくなるのも隠したくなるのも、獅子丸が悪いわけじゃない。
弱っていく獅子丸の気持ちがわかるからとてもつらいです。
ただ、すれ違うだけの人たちには奇異な目で見られたとしても、二人をよく知る家族や友人たちはたとえ時間がかかったとしても拒絶をすることはなさそうな人たちなのが救い。
温かい未来が見える、そんな物語です。 -
-
-
宮田くんの逆襲パンチ2023年5月4日学校のスター岩永先輩と純朴な宮田くん。
どうしようもなく子供だったあの時から15年。
アラサーとなって再会した二人。
あの頃は目をうるうるさせて頬を赤らめて先輩を一心に見上げていた宮田くんが現実的な逞しい社会人になり、全然やられっぱなしじゃなくなっているのが面白い。
全く先輩の思うままにはなりません。
大人になった二人の関係、それは翻弄したりされたりの対等な関係。
駆け引きしない、自分の軸がちゃんとある、そんな宮田くんがとても男前で魅力的。
しっかり自分の足で生きてきたからこそ、初恋を進化させられたんですよね。
木下先生の優しいタッチの絵から繰り出される宮田くんの切れ味鋭く愛があるパンチに、岩永先輩だけじゃなく読者も共に打ちのめされます。 -
-
-
クセになる世界2023年4月19日ゴンちゃんとマチオ、とても純情な幼馴染の二人がとんでもなくエロい方向に突き進んでいく。その過程で発揮される童貞マインドがめちゃくちゃ面白いです。
そしてそこにちょいちょい登場してはやけに気になるのがマチオの兄ちゃんミチル。
なんだこのぶっ飛んだキャラはと思っていたら、なんと後編はそのミチルが主人公に。
ミチルが?!あのキャラが?!BがLするの?!と仰け反りそうになりましたが、読んでみると想像をはるかに超えたぶっ飛び具合。
とんでもない出会い、とんでもないアプローチ、それでも互いに補い合って満たされていく。
クセは強いけどクセになる世界がこの一冊の中に広がっています。 -
-
-
-
-
すごいの読んだ・・・2023年3月20日規格外に体が大きい皇帝と、皇帝に仕える黒髪の宦官。
宦官という特殊設定に若干不安感じながら読み始めましたが、なんて面白いんだ!これすごい!
色んな人物が出てくるのですが、文章には記されていないながらもそれぞれのバックグラウンドを感じられるのです。
良い人も悪い人も悪モブも、みんなそれなりに生きることに一生懸命なのだろうなと描かれていないその向こうの物語に思いを馳せたくなるのです。
宦官長自身もひたすら健気で純粋な美人というわけではありません。
面差しは絶世の美形というわけではなく、身体で宦官長の地位までたどり着いたともいえる過去があり、そしてかなり性の快楽には貪欲でテクニックもある。
王族ものにはちょっとないタイプの受けです。
想いが通じ合うのが物語が始まって三分の一くらいで「え?もう?600ページあるのに大丈夫?」と言いそうになりますが、すごいことにここから最後まで全く飽きさせません。
なんならもっと欲しいくらい。
これは本当にしっかりと世界が確立された一冊だと思います。 -
-
-
緊迫感と溢れる恋情2023年3月9日大人であろうとする大人と、必死に食らいついていく子供。
いつ悲しい終焉が突然来てもおかしくない関係にヒヤヒヤしつつ、この優しい時間が少しでも長く続くよう祈りながら読みました。
大人は大人の事情があって、子供にも子供の事情があって、それぞれいつの間にか崖っぷちにじりじりと追い詰められていた時に奇跡のように出会った二人。
抱える事情は違っているし、そもそも生きてきた年数が違うけれど、「愛しい」とか「一緒にいたい」という本能に等しく怯え、等しく喜びを感じる。
この物語を倫理上ダメだと感じる人もいるかもしれません。
それは仕方のないことだけれど、私はこの物語の世界で二人が手を取り合って生きていてほしい、そう願わずにはいられませんでした。 -
-
-
-
-
-
甘いだけじゃないですよ2023年2月16日BLはファンタジーというのはよく言われていることですが、この作品はファンタジーの世界で完結することなく、多くの問いかけを読み手に与えてくれる、そんな作品です。
ゲイだとわかった途端に異物として排除しようとする人もいるし、ゲイである新見自身も「自分と澤根は違う」と線を引いてしまっている部分がある。
差別する側、差別される側、どちらもリベラルではないわけですよね。
「こっち側」「あっち側」そんな線引きをしない最強の恋人澤根、そして忘れちゃいけないメガネ先輩、この二人こそがあらゆる壁を取っ払って世界の色を変える人たちなのかもしれません。
「あなたならどうする?」と何度も問いかけられた気がする作品でした。 -
-
-
-
ハイテンションなエロ2023年2月8日とにかく攻が終始ハイテンション。
ハイテンションの執着ワンコにちょっとゾワっとして終盤まで異常者説を疑って読んでました。
そしてエロ多めなのですが、その最中の擬音と言葉が画面埋めつくすほど多い。
さらにはリバ展開もあるので苦手な人は注意です。
これは好みが分かれる作品だろうなと思います。
あんまり心の機微みたいなのは感じないので、エロ重視の人にはいいかも。いいね
0件 -
あらすじの印象覆ります!(最高に)2023年2月3日よくあるイケメン×陰キャの話(それはそれで好きですが)かと思いきや、これちょっと一味も二味も違いますね。
この佐伯くん、黙って立ってるだけでそこらじゅうの女子撃ち抜きまくりなのですが、クールなモテ男という型にはめてしまうにはあまりにも中身が普通の男子。
それは岡くんといる時にこぼれるピュアな一面だけじゃなく、小学校からの友達である村田くんといる時にもみられる中学生男子のような表情に表れています。
岡くんに負けず劣らずある意味うぶなんですよ、このイケメン。
周囲が決めたクールモテ男というのは彼のほんの一部。
自分でも知らなかったいろんな顔にジタバタしたりイジイジしたり。
恋に落ちて未知の自分を見つける佐伯が人間臭くてすごく良い。
あらすじ読んで勝手に「遊び人が純情男子にほだされて溺愛する系かな」と想像してましたが、違います、これはすごく不器用で純粋な初恋物語でした。 -
恋っていいなあ2023年1月25日すごく誠実な二人がすごく誠実に一歩一歩距離を縮めていく姿に「あぁ良いなぁ。恋っていいなぁ」と身悶えしそうになります。
「これこそが運命の出会い」「今までとは違うこれが本当の愛」「こんな気持ち初めてだ!」というような恋愛初期の勢いのある思考って、今まで愛した相手と過去の自分自身を否定することじゃないかと思います。
でもこの二人はそんな思考には決して突っ走らず、過去の恋を貶めるようなことは決して言わず、過去の恋のことも「あの恋する気持ちは嘘じゃなかった」と胸を張って言える二人。
それまでの人生があってこその今のこの姿。
全て含めて敬意を持って今目の前にいるこの相手を愛しく思っている。
そんな二人の姿に恋の良さをしみじみ噛みしめています。 -
バニラ・ショコラ・シガレット【電子限定描き下ろし付き】【コミックス版】
椿くんと一緒に解き放たれる感覚2023年1月21日自分が「普通」と決め込んでだことが、それは思い込みなんだと一つ気付くたびに椿くんの心の窓が一つずつ開いていく。
全部開け放して四方を見渡せるようになった時の椿くんの開放感に読者も寄り添える、そんな作品です。
あー、それにしてもあのキスは良かったなー。
めちゃくちゃ心にきゅっと来るキスでした。いいね
0件 -
-
三つの攻防戦2023年1月18日ぶれない男、猛虎くん。
ほんっっっと、いい男です。
対して塩田くんはちょっとややこしいかわいい男。
塩田くんのややこしく絡まった気持ちを猛虎くんが駆け引きも後退もせず前進あるのみで解きほぐしていきます。
モブも含めて良いキャラ揃いでほんと面白い。
二話目の「5年目の浮気」はシングルファーザーの英一の元に五年前自分を捨てた男が悪びれもせず帰ってくるお話。
五年も放っておかれたらいくらなんでも許せないでしょというのは冷静な第三者の意見であって。
当人はそんな冷静な判断はできなくてつい絆されそうになるのも当然だろうとも思う。
納得できなくてもとても共感できる、そんなちょっと苦い気持ちになります。
最後のお話が「BranchNote」
バンド内のお話で、かなり怖いベーシストウメさんと最年少のボーカリストシロちゃんの攻防戦。
メンバーなのにいまいち何考えてるか読めないウメさんに翻弄されるシロちゃんが可愛くって可愛くって。
このバンドめっちゃライブ見てみたいわー。いいね
0件 -
わちゃわちゃ可愛い2023年1月17日先生と生徒なのに、なぜか許せる。
時と場所選んでないのに、なぜか許せる。
アドルフ先生のキャラが独特だからですかね。
どちらもが「好き好き好き好き」と初恋のようにキュンキュンしてますし。
恋するアドルフ先生は大人だけど大人じゃないし、磯山くんは可愛いさ爆発してるし。
ついつい「ま、いいか」と倫理観を脇に置いときたくなります。
けどアドルフ先生、卒業まで待ったとしても、そこまでしたら待ってないのと同じですからね!いいね
0件 -
-
耐える大人、がんばれ大人2023年1月15日男子高校生馨くんは匂いに敏感で満員電車が地獄。
そんな馨くんを毎朝守る神崎さんは落ち着いた大人の男性。
と思いきや、心の中は至近距離の美少年に悶絶するゲイリーマン。
見上げてくる無垢な潤んだ瞳、苦しげな赤い頬、美少年の至近距離の破壊力ときたらもう、大人の倫理観をグラグラと揺さぶってきます。
「高校生に手を出してはいけない」と繰り返し繰り返し自分に言い聞かせる神崎さん、えらい!
キュルルンとした美少年と、耐える大人。
その心の内での葛藤の対比が面白い!
そんなに長くないお話なのですが、キュンとくるし萌えるしエロいし、はぁ、大満足です。 -
味の違う三話。全部好き。2023年1月15日タイトルと表紙絵から「これはかなりマニアックなやつなのでは」と想像して不安でしたが、大丈夫!すごく良いです。
一組目はイケメン部下とおじさんだけど可愛い部長のカップル。
部下がかなり変態で、たじたじとなるけどモジモジとなるおじさんが可愛い。
そう、なぜかこのおじさん可愛いんです。
おじさん受に不安抱いてたけど読むほどにこのおじさんが乙女に見えてくる不思議。
二話目は同じ美大の卒業生同士のカップル。
もう五年も付き合ってるから二人の間に流れる空気も落ち着いてきていて。
ただ少しばかり噛み合わないことは時にはあるし、年月が長くなれば周りの状況と共に心境も変わってくる。
恋愛初期とはまた違う感情にすごく共感します。
三話目は掴みどころがない年下青年とと離婚したばかりの先生のカップル。
この年下くんがひたすらぐいぐい強引に来るタイプかと思いきや、厄介にこじらせてる先生を丸ごと包みこんでくれるような子で。
三話共全然テイストが違って、三話共もっともっと見ていたくなる。
特に二話目のカメラマンとグラフィックデザイナーのお話はすごく静かで温かくて、この二人の春夏秋冬をもっともっと見守りたいなと思わせます。 -
定型を楽しめる人向けかな2023年1月12日俺様攻と健気受。そしてアラブ。
たぶんこの作家さんの作品何冊か読んだ人はわかると思うのですが、「botかな、これ」ってくらいシチュエーションもセリフも登場人物の思考も全部同じなんですよね。
最初こんなで、次第にこうなって、突然閃いて、決め台詞はこう、って。
「暴れん坊将軍」とか「水戸黄門」みたいな感じでその頑ななまでの定型を割と楽しめるならハマります。
新鮮さとか意外性を求める人は途中で飽きてしまうだろうなと思います。いいね
0件 -
-
-
喜びも苦悩も、乗り越えていけ2022年12月24日誰かを好きになる時、「男だから好き」とか「女だから好き」とかまず相手の性別ををカテゴライズしてそこから選択するように好きになるのも人間の本能だと思う。
でも二人のように「大地だから好き」「暢だから好き」というようにまるっと大きく人間枠から誰か一人を特別愛しく思うのも本能的な恋なのだと思う。
「そんな恋はおかしい」とか「こっちの方が本物の愛だ」とか、人が人を好きになることに優劣をつけることなんてできない。
身悶えするほど幸せな気分になったり、何もかもが不安になったり、自分じゃない自分を見つけたり。
人を愛するってことは幸せで、同時にしんどくて、でもだからといって「やめたやめた」とはなれないもの。
恋の喜びに染まる二人、そして恋の苦悩にもがく二人。
学生時代、そして社会人になった二人の変化していく日常や関係をぜひ二巻通して読んでほしいです。 -
静かに胸に来る物語2022年12月6日「あれが欲しい」「こうしたい」「これは嫌」が言えないで今まで生きてきた高校教師の涼太。
面倒を押し付けられることも軽く扱われることも独りぼっちにさえも慣れてしまって、思うところはあるものの淡々とそれらをやり過ごす毎日。
それが根無草のようなヒロトと暮らすことで初めて知る感情がどんどん生まれてきて。
優しくて甘やかしてくれるけど掴みどころがなく肝心の本心が見えない、というか心が無いかのようなヒロト。
「欲しい」が言えない性格だからどんどん自分の内に籠っていく涼太が切ない。
ヒロトの存在が涼太の心に開放をもたらしたのなら、涼太の存在はヒロトの心に救済をもたらしたのでしょうね。
静かな物語ですが、その静かさの中に孤独や焦りがずっと流れていてとても胸に来る物語でした。 -
-
二組のカップルに元気もらえます2022年12月2日ゲイバレして以来、マスクの下に本当の気持ちを隠して自らイジられキャラに徹しているスイ先輩。
寮の同室になったのは純粋故に時々違う方向へ突っ走る後輩。
卒業まで周りとうまくやっていくために数えきれないほどの傷がいっぱい心にできているスイが健気でいじらしくて。
でもそんなスイの心の悲鳴をちゃんと聞きつける春虎が本当に真っ直ぐでいい奴。
二人一緒ならいつかもっと自由に堂々と生きられる日が来るに違いないと思わせるカップルです。
そしてもう一組が高校生と社会人の二人。
この二人、好きだなぁ。
社会人とおるさんがなかなかのダメ大人。
こっちのお話も年下くん、がんばってます。
すごく読んでて幸せと元気がもらえるこの二組のカップルに心からはげまる水産。 -
-
静かに沁みる物語2022年11月29日「自分はそうじゃない。自分は普通に生きていく」そう自身に言い聞かせてきた秋。
自身をごまかし続けてきたせいで人を傷つけ、人を傷つけたことで自身も傷つきがんじがらめになったいた。
そんな時出会ったのが平然とゲイであることを口にし悠然と生きる瑛二。
けれど秋からは悠然と見える瑛二も決して全てが最初から平気だったわけではなく。
静かに二人の心が引き寄せられ、互いの弱っている部分傷んでいる部分にそっと手を翳して癒しているような二人の姿がカウントダウンされていくタバコの数とともに繊細に描かれていて沁みます。いいね
0件 -
多重人格と流され受2022年11月27日多重人格のストーリーがこんなにきちんと収まるところに収まったというのはすごいです。
しかもR18じゃなくていいんですかってくらいのエロがすごい。
ただ、人格が多すぎて描写しきれていない人格(特に2と3)があったり、ゲイではなかったであろう悠真が流されるように自然にHに夢中になっているのが気になったり、そして何より「これ邪魔だなぁ」と感じたのがあの従兄の精神科医とその彼氏。
あのカップルはやたらと突然流れをぶった切るようにHしながら現れるので作品自体を軽く雑多な印象にしてしまってます。
あのカップルははっきり言って無い方がよかった。 -
-
-
-
-
-