間の楔
」のレビュー

間の楔

吉原理恵子

いつもと違うふうに話すきっかけさえあれば

ネタバレ
2023年2月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2人はもっと早く愛し合えたかも、なんて。たられば程野暮なものはありませんが、そう思わずにはいられない。ガイは2人がちゃんと思い合っていると知ってさえいれば、そこに割って入ってまで引き裂くほど、酷い男ではなかったんじゃないかな…何か誤解したまま理解してもらえていない気がする。話が通じない…それさえもリキ自身の自業自得だと言えるのは大人になったから?そんなさまざまな可能性をカッツェもわかっていて、あんな風に泣いてしまったのでは?この人も業が深く切なくて哀しい人だね。何か幸せを見つけてほしい。きっと、残された12人のブロンディーにとっても、リキと束の間邂逅を果たした全ての人たちにとって、2人は忘れられない人だと思う。タナグラが静まりかえっちまうな。どうせ寿命の違う2人なら、この結末が一番なのかもしれない。それでも、1秒でも長く2人の時を刻んで欲しかったよ。なんか、2人のキスシーンが一番照れたかも。お前が誰を思っていてもお前は私のものだ、みたいなこと言ってるシーンと水飲ませてあげるとこね。そういう何気ないイチャイチャ少なかったですけど、ほぼ毎日のようにしていてもはや当たり前の日常だったのかな?そういう2人のラブに関する情報はもっとねちっこくあっても良かったよ!!!でも、とっても素晴らしい読書タイムでした。3日で読み終わったんだけど、最後の3冊はもう1日で読破した。手を止められなかった。
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