このレビューはネタバレを含みます▼
すごく面白かったです!読後は感傷に浸りました。設定が良くてグイグイ読み進められましたし、複雑な考察や種明かしも無理なく理解出来ました。私は頻回なえろシーンには白けたり、メインを太らせてーと残念に思うタイプなのですが、本作は割と少なめ短めで、その分メインがしっかり描かれていることが良かったです。また、キャラクター達もみんな味があって、奈良先生の美しいイラストが良い意味で裏切られる人間臭さが良かったです。とにかく緻密で、うおー!そういうことか!と次々回収される伏線にドキドキしながら読めました。・・・ただ残念だったのがクライマックス。アレッシオは凄惨な思いをしましたが、肝心な黒幕達は呆気なく、苦しむ間もなく逝きましたよね。最後補足的に悪魔に捧げられた魂は〜のくだりがありましたが、そこは生身のまま罰を受けてほしかったような。また、それが悪魔の力で鉄槌を、というのもこれまでの華麗な伏線からは拍子抜けなとこもあったので、途中でさらっとでもそんな伝承があるやらなんやらあったらもっとスッキリしたなと思いました。