光木八尋の甘美な憂鬱
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光木八尋の甘美な憂鬱

深井結己

襲い受けから年上メガネまでの受け祭り

ネタバレ
2023年2月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『スワール-swirl-』『光木八尋の甘美な憂鬱』両編は『南美隆輔の傲慢な正餐』のスピンオフ。竹強会の若頭補佐の南美隆輔と顧問弁護士の国木理央の当て馬となった若頭•豪太郎は幼馴染のカリスマ美容師•光木八尋に髪をカットしてもらっています。長い付き合いで豪太郎の落ち込みを感じた光木は、豪太郎の失恋相手が男性と聞いてショックを受け、手にしていた刃物で豪太郎を脅すように関係します。かつて豪太郎が「ホモは嫌いだ」と言ったことから豪太郎と距離を置いてきた光木ですが、豪太郎の発言の背景と真意がわかり、両片想いが成就します。本編ではわからなかった南美の服役理由もわかります。『ほんと報われない』スイーツ開発をする部署の田名川部長と笹村くんのお仕事BL。年上メガネ受けの可愛さが堪能できます。『糸も半ばの物語』『糸、各の物語』小説家の剛と、その娘のまりんが連れてきた和兎のお話。ネグレクト家庭の和兎をまりんが家に連れて来るようになったのはまだ二人が幼い頃で、それから和兎は剛に支えられて成長します。『花影、揺れる』秋吉双葉は高校時代の淡い恋の相手と教育実習で再会します。同時に自分を脅していた先輩とも顔を合わせます。初夏の日射しに揺れる花影の下、想い出が上書きされます。
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