流浪の月
」のレビュー

流浪の月

凪良ゆう

わかる人だけがわかればいい。

2023年2月23日
誤解を恐れずに言うなら、このお話はわかる人だけわかればいい、というお話。
更紗と文の、恋愛とか人間愛とかそんな簡単な言葉じゃ説明しきれない魂の強い結びつきとか、本当の文の人となりとか、事件の真相とか、何もかもわかってる人だけわかってればそれでいい。
わからない人にわざわざわかってもらおうとも思わなければ、「わかってるよ風」の人に訳知り顔で近づいて来て欲しくもない。ただ二人を愛情をもってそっとスルーしといてあげたい。
なので、この本の良さもわかる人だけわかればいいし、そういう読み手の受け取り方の自由すらも許されるべき、とこの本は言ってるのかもしれない。
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