薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~
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薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~

日向夏/倉田三ノ路/しのとうこ

その野良猫、見ていて飽きません

ネタバレ
2023年2月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 猫猫の武器は3つ+1つ

知識の広さ(お義父さん譲り)
地力の高さ(お母さん譲り)
直感の鋭さ(お父さん譲り)
顔芸(麗しの宦官サマに対してに限る)

薬の知識と考察力、答えに辿り着く直感力を武器に後宮の闇を切り開きつつ、自身の知的好奇心をくすぐられれば居ても立っても居られないという猫猫ですが、作中でも野良猫と言われるくらいに見ていて飽きないキャラクターです。特にとある宦官サマとのすれ違いというには控えめすぎるやり取りは普通のヒロインにはない魅力です。猫猫本当は可愛いのに鈍すぎるから仕方ないんですけど、宦官サマの不器用さとの掛け合いが面白いです。

そんな猫猫を取り巻く人物達も個性的で、腹に何を抱えているかわからない美人腹黒宦官、猫猫を小猫(猫ちゃん)呼びするお茶目な堅物、猫猫を気に入って可愛がる上妃達、やり手婆、薮医官、噂話を持ち込んでくる同僚、変人天才軍師などなど、数え切れないほどの人物が猫猫の物語を時に華々しく、時に暗く、時に面白く、時に悲しくと色付けてくれます。

なんと無く見始めた『薬屋のひとりごと』ですが、気がついたら全巻購入していました。派手なアクションがあるわけではないですが、物語の世界に引き込まれる臨場感はものすごいです。

支離滅裂なレビューですが作品が面白いのは保証します。普通のアクションや王道の謎解きに飽きた方にはおすすめの作品です。
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