このレビューはネタバレを含みます▼
無料お試し分を読んで、近頃珍しく「本気の復讐か?」と期待して読み始めたのですが、残念ながら期待はずれでした。
冤罪で処刑された聖女を生き返らせた宿敵魔王の意図は、最初から明らかでしたが、当の聖女本人はあくまでも「復讐」に固執していて…そこから始まったのに、何故か新聖女“フローラ”を捕らえて勢いよく宣戦布告した後、意味不明な中弛み状態が続いて、もたもたしている間に宿敵の王子に手強い味方(しかも他国の王女)が付いていて、最後は手痛いしっぺ返しをくらって撤退…それで1巻が終わってます。
魔王の真の願いを考えれば、この中弛み状態もアリ?なのかもしれませんが、聖女の様子を見る限り翻意するとは考えられず、無駄に王子側に対抗策を考えるだけの時間を与えただけのようにしか見えません。最初の勝利が鮮やかだっただけに、その後は戦略的にも、戦術的にも、あり得ない!(どうして先に奴隷商人を叩き潰しに行ったのか?そんな必要があったのでしょうか?)1巻で、きっちり強敵王子までやっつけて、ざまあ!でさっぱり綺麗に復讐を成就して終わってほしかったですね。