このレビューはネタバレを含みます▼
オスマン帝国の皇帝から現代トルコの青少年まで4つの短編と2つの描き下ろしが入っています。
yilan=蛇、kus=鳥、fare=鼠、karinca=蟻、kuslarも鳥と翻訳されましたが、複数形かな?(トルコ語と少し文字が違いますが、すみません)
それぞれが籠の中の鳥のように不自由で切ないお話でした。でも先は見えないですが、飛び立つようなお話もあって 余韻が残ります。
未来を、ふたりの気持ちの確かさを信じたくなりました。
飛び立てなかったお話では鳥を放っていましたね。彼の気持ちを考え、その後の鳥たちを見て...(泣)。
巻末にはえすとえむ先生のトルコ取材旅行記が4ページあります。トルコの人って男同士でよく腕を組むのですって!萌ゆ。検索してもあまり出てこないな(何を検索しとるのだ)。
本の内容は残酷なところがあって萌えとはいきませんが、心をひっかかれるような痛みがあってとても印象的な一冊でした。
2012年10月 総185ページ 修正=見えない構図、一部トーン。