富美菊さんのお気に入り【単行本版】
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富美菊さんのお気に入り【単行本版】

ナツマサキ

溺愛はどっちだ?

ネタバレ
2023年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヤクザ×純朴青年、BL界ではなんで親和性が高いんでしょう。他人の借金を背負わされ、マグロ漁船に乗せられそうになった純朴青年の朝陽と、お気に入りの朝陽を助けて囲ったヤクザの富美菊。どっちも相手を好きなんですが、ただの甘々にはなりません。年上受け(どれくらい上なのかな?)の富美菊は、いわゆる骨の髄までヤクザで、そこに任侠とか実は善い人…というオプションは無し。朝陽の事は、好きだから守ったけれど、身体を使って仕事もするし、一般人の朝陽には言えない事をガチでやってそうなタイプ。もちろん、作中にはっきりとした描写はありませんが、富美菊さんの抱える闇みたいなものは、しっかりとヤクザなんだと分かります。そんな富美菊さん、受けとして朝陽と対峙するときは、ガッツリエッチな受け。初めての朝陽を、自分色に染めてくぞ!な経験豊富者です。朝陽は一般人の中でも善良で、富美菊さんでなくとも守ってあげたいです。けれど、きちんとしたところや、漢なところもあって。富美菊さんの拗らせや、住む世界が違いすぎて、両思いまでモダモダしちゃいます。どちらも溺愛なんですね。富美菊さんの恐ろしいまでの愛情を、受け止める覚悟もさらっとしてしまう、朝陽の方が上手なのかな。 ヤクザモノと言うより、ラブコメな感じです。でも、もし朝陽の友達だったら、絶対心配する〜!
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