このレビューはネタバレを含みます▼
前作も良かったけど今作も良かった。
年の差がある2人だから不安もあったけどいっときの熱情じゃなく最期の時まで一緒にいられそうな終わりで良かった。
私はどちらかと言うと先生に近い歳だからか
先生が水沢を宝物みたいに眩しく思う気持ちや2人過ごせる時間が奇跡のように感じる切なさを含んだ幸せが痛いほど伝わってくる。
水沢世代の人が読んだらまた別の感想を抱くんだろうな。
ダヨオ先生の作品は絵も台詞も良い意味でとてもシンプルでコテコテさはないんだけど色んな物が緻密に丁寧ね描かれている。
絵で言えばキラキラした若さや容姿の美しさはもちろんその中に見え隠れするイタズラっぽい瞳や照れた表情、また決してイケでない中年なのに確かに滲み出ている可愛さや可憐さ、台詞だとこうもわっとしたハッキリとしない気持ちをバンと形にする、例えば書き下ろしの「あのとき」なんて正にそうだ。
そうしていつの間にか単なる読者の自分が当事者かのようにドキドキとときめいたりズキンとちょっと傷ついたりしてる。
本当に天才だと思う。
作家になってくださりありがとうございます。
これからもたくさんの作品を楽しみにしています。