女王オフィーリアよ
」のレビュー

女王オフィーリアよ

石田リンネ/ごもさわ

サスペンス小説風

ネタバレ
2023年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミカライズ版の第1話を試し読んで面白そうだったので、原作小説を購入。
死に戻り系の話ではありますが、自分を殺した犯人を突き止めるというサスペンス要素が満載となっています。

今まで妖精のように可憐でおしとやかな女王だった主人公のオフィーリアが、死に戻りをきっかけに本来自分がなりたかった強い女王になろうと立ち上がる姿がカッコイイです。
浮気性のダメ夫、自分を糾弾する弟などを張り倒して今まで言えなかったことをハッキリ言ってやる姿は痛快です。
一方でおしとやかに生きてきたため相手を罵倒する言葉を知らず、弟にいちいち聞いてしまうところなどは可愛らしい。

正直これといったトリックなども無く、犯人が○○(あえて伏せる)だったりと多少反則的なところもあるので、純粋なサスペンス、推理小説として読むのは厳しい印象でしたが、サスペンス風(あくまで風)女王のサクセスストーリーとして読むなら充分楽しめます。
読み進める手が止まらず、小説なのに1日もかけず読み終えられた手軽さも良かったです。

ただ、結末は意見が分かれるかなぁ…といったところ。
個人的には最初の流れ通り10日後オフィーリアが○○で終わりでも良かった気がします。
残された者たちの反応(とくにダメ夫)とかがあればなお良し。
まぁ、○○と思っていたからこそ、途中のドキドキハラハラ感が生きたのでしょうが。

キレイに終わっていましたが、続編がある模様。
気になるのでこちらも読んでみたいです。
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