CURE BLOOD
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CURE BLOOD

戸ヶ谷新

BL、吸血…では語れない尊い愛のかたち

ネタバレ
2023年3月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビュー未読でポチりましたが…そーゆー方向にいくのかぁ…予想を裏切られましたね、いい意味で。吸血鬼モノって、自分の中ではハードルが高いカテゴリなんですよね。大昔に読んだある作品を越えるものになかなか出会えなくて。でも本作はいわゆる吸血鬼モノというのとは、ちょっと違うというか。吸血行為や日光か苦手な描写はあるのですが、そういうことではなく…奇妙で深刻な吸血症という症状を発症した1人の人間がひたすらに生き抜く、もう1人は最後までその人を支え抜くという、ある種の愛を描いているのだと思います。BLカテゴリなのか?という疑問はあるのかもしれませんが。体を繋げることはもちろん、キスを交わすこともない2人がお互いを支え合う姿、通常の人とは異なる時間の流れを生きることになった主人公が「これが最後だろう」と家族に会いに行くシーン…いずれも尊い愛のかたちだと思いました。これより後のシーンはネタバレなしで読まれることをオススメしたい。私はネタバレなしで読んでよかったと思ったので。とにかく、いわゆる吸血鬼ものとは違う愛を描いたお話で、涙なくして読むのは難しかったです。
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