このレビューはネタバレを含みます▼
●絵が好きな作者さんですが、小さくてかわいい受が苦手で、なかなか作品に手が出せません。こちらの二人は体格差もほとんどなくて、受の古森も(どんくさいかわいさはあるけど)ちゃんと男らしくて、画面が美しくて目が潤う。
●「最恐教師」は本作からのスピンオフですが、上記の理由で手が出ません…。本作の2巻と3巻の間に6年半の開きがあるらしく、その間に「最恐教師」全4巻が刊行されたとのことです。なので本作の3巻では井吹と藤田の関係性が変化しており、作者さんの絵柄も少し変わり、古森は若干かわいめになってしまってます…
●前置き長くなりました…。10年以上前の作品だからなのか、ゲイに関する表現に多少違和感があるかもしれませんが、ノンケの古森がゲイだと明かした多岐川に誠実に向き合う姿勢がとても良いです。清々しい。多岐川は古森のそういうところに惹かれちゃうんですよね。
●1巻ではちょっとすかした雰囲気だった多岐川が、2巻で弱い一面を見せてくれるのがきゅんとしましたね〜。いつもノンケばかり好きになっちゃって…という王道なのですが、これまた古森が誠実。「好きになった人から初めて好きになってもらえた」という多岐川のほろ苦い感情に寄り添えます。
●3巻は二人の関係を強くするエピソード続きで嬉しい。先生としての仕事に対する考え方なども(これは井吹も含めて)好きで、お仕事BLの一面も。あと、お互い名前で呼び合う提案したりもするんですけど、結局「〜先生」と呼んで丁寧語で話す二人も好きです。何につけても誠実なんですよね、二人とも。そっと見守っていたくなる二人でした。