先生を暴きたい
」のレビュー

先生を暴きたい

うすいしっぽ

ノンケ教師の性癖の扉を開くのは…

ネタバレ
2023年4月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作者様でしたが、よくある流れになりそうでならない展開と、ちょいちょい挟まるキレのあるギャグに、受け攻めの心情の機微の変化が描かれ、期待を上回る面白さでした。

済ました顔した理知的な教師橘目線でストーリーが進む中、年下の小田切が自分に懐く理由も分からぬまま、小田切にSっ気強めに命じられて、ノンケのはずなのに、自覚していなかったMっ気を暴かれ、トロ顔を晒す橘のギャップにゾクゾク!ノンケ教師橘の、自分でも気付いていなかった実は抱くより抱かれる属性であることに気付く心情の変化が、大ゴマと橘のモノローグで効果的に描かれ、なんかこちらの性癖も目覚めちゃうかも、と思うほど心に響くのです。
その後、小田切が拘束具まで持ち出してきて、すわリアルSM?これはヤンデレルートか?と思いきや、今度は橘が、小田切の気持ちを自覚させるっていう、心理戦のシーソーゲームが始まり、おや〜、純愛ルートに入るのかな…と思わせてからの、変態拘束具プレイ展開!という、先生からの読者の情緒のイジリプレイの連続に、すっかり転がされ情緒が乱高下!でも面白い!と、4月の仕事でのバタバタで、心身共に死に体となっていた中、この作品で情緒が生き返りました(笑)!

年下執着攻めものって、年上受けがチョロくて流されやすい作品が多い印象があるなか、この作品では橘が、単に流されるだけでなく、自分の内面の変化に向き合い、きちんと教師としても成長し、年下の小田切をリードするカッコ良さも描かれているのが良き!そして、うっかり可愛い顔を晒してしまう橘に対する小田切の動揺っぷりも可愛いです!
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