式神の名は、鬼外伝
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式神の名は、鬼外伝

夜光花/笠井あゆみ

草太の幸せと那都巳の心が動いた事が嬉しい

ネタバレ
2023年4月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトル通り『式神の名は、鬼』のスピンオフです。本編を読んで面白いと思った方、草太のその後に興味がある方にオススメします。私は、草太は可愛いくて彼のその後は気になりましたが、正直、那都巳については「金太郎飴の如く自分の興味のあるもの意外には全く興味がないという、徹底した性格が気に入らない」と思っていました。まぁ結局、読み終わってもあまり印象は変わりませんでしたが、性格的に明らかに「難あり」人物ですけど、悪いヤツではないと分かりました。草太は半妖だから妖怪・人間どちらの世界でもそれこそ一生半端者で…一方の那都巳は半端どころか突出した力を持つ陰陽師で、どちらも誰とも添えなさそうなのに、何だかんだ最後は「お似合い」で「唯一無二」と思えるから不思議でした。どちらかと言うと問題がありそうなのは那都巳だと思っていたので、草太の「半端な所が良い」と言った時は、母親気分で嬉しくなりました。半妖である事実は一生変わらないので…そこを良いと思えるかが大事だと思いましたし、あの、自分の意に沿わない事は絶対しないだろう那都巳が絆される事はないと思うので、真に心が動いたのだろうなと感慨深かったです。
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