オトナを困らせるんじゃありません!
」のレビュー

オトナを困らせるんじゃありません!

にやま

一途なDKと大人の恋愛模様

ネタバレ
2023年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ (あらすじ)学生寮で生活するDKの郁は、高校講師で寮の管理人も務める純に、いつしか恋心を抱くように。純の友人で寮の出入り業者、兼セ〇フレである己城も絡み、それぞれが抱える恋心はなかなか落ち着く先を見つけられない。お互いを想い合うがゆえにすれ違う郁と純、大人の恋心を拗らせる己城を交えた恋の行方は・・・。
(ボリューム)1巻191ページ、2巻166ページ、3巻174ページで描き下ろしあり。難解なお話ではないので、サクサク読めます。
(感想)一途で真っすぐな恋心を純に伝え続ける郁の姿に、胸がきゅんとなる作品。不器用ながらも一生懸命「好き」を伝え続ける、ピュアなDKが好きな人には刺さりまくりそう。一方で、大人のズルさがけっこう目立つ内容にも思えました。純の友人・己城の立ち位置が微妙というか、純を大事にするというより自分が一番可愛いタイプの男として描かれていて、個人的には好きになれないキャラだった。純に関しては、高校講師として・寮管理人としての立場上、郁の気持ちを簡単には受け容れられないと感じるのは自然な事で、恋心と大人としての責任の狭間で揺れ動く姿は共感できる。でも割と純情キャラで性欲も強くなさそうな純が、己城とセ〇フレ関係を続けているという設定は、ちょい不自然かなー?とも感じました。
2巻まで、それぞれのキャラの心情の移り変わりが丁寧に描かれていたのに、3巻で郁と純が両想いになり、大人になるまでがものすごく駆け足で描かれていたのが残念。もっとじっくり描いて欲しかったです。ちなみに3巻の描き下ろしまで、郁と純は体の関係がありませんので、エロ描写必須の人は物足りないかと。
一途なDKが好きな人、エロ重視じゃない人におススメの作品です。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!