どうしようもない僕の運命の恋
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どうしようもない僕の運命の恋

未散ソノオ

名家を捨てた美形×箱入りの天才の劇的な恋

ネタバレ
2023年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 13歳にして家•家族•名前•学校•全てから逃げ出し、顔の良さだけで生きて来た前田幾は、頼まれて行ったホテルのバンケットのバイトで、捨てて来た実家の親戚と鉢合わせしてしまいます。仕事を放棄して得意の逃げを打つ途中で、幾はうずくまる青年を見かけます。逃げる者の味方である幾は、顔面蒼白で「こわい、逃げたい」と言う青年をタクシーに乗せて彼の自宅まで送り届けるのでした。タクシー代を持っていなかった青年は、代わりに10歳の時に描いたという絵をくれます。二人の関係はそれで終わる筈だったのですが、貰った絵が天才画家•畔柳三斗の第1作であったことから二人は再び顔を合わせることになります。壮絶な幼児体験から逃げたい三斗は、救けてくれた幾のことを空を翔けるペガサスだと一目惚れしてしまいます。全てを捨て何も持たない身軽な幾は、三斗の過去を知り、頑張る三斗の力になろうとするのでした。三斗の双子の弟•八斗、内弟子の少年•黒田玲音、幾のたった一人の友人•大野八雲と脇役達もキャラ立ちしています。スピンオフ『おまえでダメならもうダメだ』では、大野八雲と高校からの同級生との恋が描かれます。幾と三斗も大事な役割を果たします。
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