このレビューはネタバレを含みます▼
ちょっと説明が足りなくて難しいとは思うんです。それもコレも伏線回収の為に、今は説明しないのだと分かってはいるのですが、ジレジレが止まらない!簡単に言うと、主人公が死んで飛ばされた先が、BL主流異世界。それなのに、(ご都合主義的に)「受け」には子供を授かれないというので、王位継承権が難しい。次期王位継承権第一位の兄王子には幸せになって欲しいけど、その為に王女である自分が無理して子供を産まなくてはならないというのは何か違うのではないか?と王女は思っている。思うが故に、兄王子に疎まれたり、王位を狙っているのではないかと何かと疑われたりしている。可哀想。王女に忠誠を誓う美形護衛騎士とのロマンスがおそらく主流だと思うけれど、本人達鈍感で気付かないというのもまた王道。それを傍目に、この国の成り立ちに迫る物語。過去の栄光を戴くと言われる英雄ウス王の秘密。調子の良い時だけ女王を仰ぎ、国が経済的に弱ると反旗を翻す民を、ウス王は憎んでさえいたのではないかと。愛する弟・ウス王に自分を殺させ、死んで尚、民を愛した女王。姉を死に至らしめた民を、国を、憎んだ弟王。男を伴侶としたのに、子供を作り、その子を遠ざける父王。過去の史実は現在にどんな影響をもたらすのか。兄王子の記憶の改ざん、「従」と呼ばれる屈強の反王位派。謎が謎を呼び、目が離せません!考察厨の血が騒ぐ!すべての回収を綺麗に終わらせてくれる事を望みます!