恋を語らない唇
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恋を語らない唇

ナナメグリ

恋に落ちる瞬間は切ない

2023年4月25日
ナナメグリさんの短編集です。
多分ヨミホで読んでいたはずで、でも買い直して読み返して本当によかった。
恋に落ちる瞬間の、自分の気持ちが届く日が来るかもわからない、それでも落ちてしまう心許なさ。
その人がいる、その人といる、ただそれだけで心満たされる恋。
最初の作品「流星の下で」にはその恋の切なさが特に色濃く描かれます。恋は人を変える、と言いますが、その恋がたとえ実らなくても、もう元の自分じゃない。
エロ無し、なんならキスすらしてませんが、恋をしていた頃の切なさを呼び起こしてくれます。
あとがきには先生の反省ばかり書かれていますが、私はこの短編集も大好きです。
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