スメルズ ライク グリーン スピリット SIDE-A
永井三郎
このレビューはネタバレを含みます▼
※このレビューはSIDE-AとB併せたものです。AB両方読まないと分かりません。上下巻と同じです。
ずっと気になっていた作品で、やっと読めました。タイトルは曲名からインスピレーションを得たのでしょうか。SIDE-Bの立ち読みからは想像も付かない読後感です。立ち読みで断念しなくて良かった。
田舎に住む三人の中学生の一夏の出来事。絵柄のせいか中学生より大人っぽく見えました。
パンドラの箱の鍵を開けた口紅。仲間と過ごす中でそれぞれが懸命に自分というものに向き合う。傷ついて選択する3人の一夏が何とも瑞々しく描かれていた。三島と夢野のその後に安心しつつ桐野を思う。あのとき「桃源郷」に行っていたら、桐野の母親が三島と夢野の母親だったら…とも思うが桐野は自ら選んだ人生を歩んでいた。
画力も設定もストーリーも素晴らしい何年経っても色褪せない心に残る名作です。
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