黒の聖女と銀の騎士 異世界は男女比8:2! だけど私は私らしく男装して騎士団で働きます!【シーモア限定特典SS付】
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黒の聖女と銀の騎士 異世界は男女比8:2! だけど私は私らしく男装して騎士団で働きます!【シーモア限定特典SS付】

来栖もよりーぬ/あらいてるこ

主人公に共感できるか否かが評価の分れ目。

ネタバレ
2023年5月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリーは簡潔な内容で複雑ではないし、ほぼ主人公の一人称による文章のテンポもよく、ページ数も多くないので数時間で読み終われます。
ただ、何というかツッコミ所は多くて、手放しで「面白かった」とは私には思えず。
まず表紙イラストから内容との解離が見えます。私はてっきり主人公は、衣装デザインから考えて騎士見習いか従士かと思ったのですが、実際は騎士団内の雑用係で衣装の描写も違います。
それに小説の内容も、世界観や人物像が単純過ぎるような気がしました。
妙齢の女性の数が極端に少なく、男女の性差が私達が生きるこの世界と同じなら、女性の身の危険率は否応なく増すと思うのです。ですが、主人公は転生前に男に襲われた経験もあるわりにそれが男装の理由ではありません。
更に、属する組織内だけとはいえ、自ら女性である事を明かします。
当然人の口に戸は立てられず公にばれるのですが、それは分かっていたと嘯きます。じゃあ、そもそも男装しなくてよかったんじゃ…?と、なんとも言えない間の悪さを感じます。
それから、主人公がピンポイント層を集めて持論を展開する箇所があるのですが、わりと当然な事しか言ってなくて、こんなの自意識過剰で終わらないのかな…?と思ってしまいました。主人公ってそんなにカリスマ性があったのかしら…?
主人公の言い分に共感できるか否かが、評価の分かれ目ですね。
加えて、キャラ性としても噛み合わない、度々の主人公の長台詞も気になりました。
あと、TLなシーンはおまけ程度です。
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