死にたいと言ってください―保健所こころの支援係―
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死にたいと言ってください―保健所こころの支援係―

中原ろく/松本俊彦

泣けました。。

ネタバレ
2023年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分は通信制高校に携わる仕事をしています。鬱の子が何人かいて、リスカ跡や未遂の子も何人もいます。私が入る前ですが、逝ってしまった子もいます。そうゆう子の大半が幼少期からの家庭環境が複雑です。
学生と深い話はしませんが生きている彼女たちを前にして思うことは「生きていてほしい」です。
これから先は長いです。私の叔父は60半ばで自ら命を絶ちました。私が入る前にいた子は16でした。
「死にたい」=「生きたい」
死ななきゃ良かった。死ぬほど辛い。逃げたり隠れたり頼ったりしてほしい。
いる人が居なくなると心がぽっかり空きます。

叔父はひょうきんで、明るくて、誰からも愛されてた人でした。葬儀の式場では過去一となる人が来場し涙してました。何か力になれることはなかっただろうか。ふと、時々思います。
もし、あの日誰かがたまたま朝電話してたら、子供の誰かが熱を出していて子守をしていたら、気分を変えて仕事を辞めてたら、旅行に行っていたら、心の痛みに誰かきづいていたら、何かが変わってたら、、、

過ぎてしまっていることは変えられない。でも時々でいいから会いたい。
人に愚痴を言ったり、自分が抱えていることを誰かに言うことは必要だけど、身近にいる人には言いづらいよね。こんなに文明が発達してて電話だっていつでも誰かと話せるツールなのに、何故携帯は肝心なことには役に立たないんだろう。

日本で生きることを終わらせたい人はたくさんいます。若いときに訪れたインドでは路上で座ってるだけで何もせず、毎日を過ごすホームレスがたくさんいました。
死ぬことを選択しない人とする人の違いはなんなんだろう。

目の前にある出来事を受け止めず、1年先や3年先に逃げる装置が早く出来てほしい。

疲れすぎてる人はたくさん寝て、思考がマイナスにならない食べ物(血糖値が急に上がったりせず、添加物で脳にダメージをいかないやつ)をとり、ゆっくりゆっくり昼寝して、時間ある人は歩いて体力つけて、いつか動けるときの自分のために。

死にたい=生きたい
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