バースデー
」のレビュー

バースデー

安西リカ/みずかねりょう

にゃあ

ネタバレ
2023年5月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ と、叫ばずにはいられませんでした。
前半、辛い辛い辛い。直接的な表現はありませんが、幼い受けにどういったことが起きたのか脳にびびっと浮かんできちゃうので、暴力が苦手な方はお気をつけください。
いやぁ、とってもシリアスだし、推理小説のようなスリリングもあり、甘々ハッピーなblとは一線を画します。

登場人物たちが歩んできた道のりがありありと浮かんでくるような緻密な描写。
物語が佳境に迫るにつれ、どうか幸せでいてと祈らずにはいられませんでした。


それから個人的発見として、幸薄、不憫、健気受けをこよなく愛す自分は、これまで受けポジに感情移入してしまうことが多かったのですが、この作品に関しては攻めの遼一に気持ちを持っていかれました。遼一は自分に出来る努力はなんでもやってきた人。その遼一が失うのが怖くて踏み出せずにいた三希という存在。


後半、想いを口にする遼一に、良かったね。やっと言えたね。ってこちらまで昇華されました気分でした。

素晴らしい作品。出会えたことに感謝。
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