CURE BLOOD
」のレビュー

CURE BLOOD

戸ヶ谷新

これはもう「愛」でしょう

2023年5月14日
作品紹介に「吸血鬼」とありますが、いわゆるバンパイアものではありません。
突如、体に異変が起き吸血衝動や異常な治癒力が備わる…という、奇病に罹った、といったほうがいいかもしれません。

この異常事態にも関わらず、本人の忠雪も、それを救った十字さんも医師であるからか、とても冷静に淡々と進んでいくのが印象的でした。
ページ数少なく、推して知るべしで、描かれなかった部分はあれど。
人ならざるものになってしまったのかと、途方もない恐怖と孤独を抱えた忠雪にとって、十字さんが患者として人として接し、その血を、思いを、人生を与えてくれたことが、彼の人生にどれ程大きなものをもたらしたか。
キスもエロもありませんが、読み終わり、これは紛れもない「愛」でしょう、と。
友情?恋愛?カテゴライズする必要もないくらいの「愛」と、共に過ごした日々の尊さをひしひしと感じました。
彼らの想いに感涙必至です。。

***174P
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