桃源郷で待ち合わせ
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桃源郷で待ち合わせ

秋60

表題作が問題作かもしれないけど爽快

ネタバレ
2023年5月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 202ページ。
3作品入り。どの作品も、好きな部分は多いんですが、イラっとする部分があるもので、星5つには届きませんでした。けど、絵柄を含めてササクレ感ある作風、良かったです。
表題作がスカッとします。
女に生まれると多かれ少なかれセクハラを含む性犯罪の被害に遭うもので、私は少ない方ではありますが、それでもモヤついた気持ちは長いこと燻り続けています。謝られても牢屋に入れても足りない、存在が気持ち悪い、胸の内の焦げごと消してしまいたいんですよね。なので、せめてフィクションの世界では、きくちとみなみの選択に便乗してスッキリさせてもらうことを許してください。はじめは……物語に必要ではある存在だとは思うけど、個人の感情的には邪魔。
・『最終上映』旅館を継いだ兄夫婦と、その妹。人物それぞれのうまく噛み合わない感情のもどかしさが良かったです。妹がいじけすぎていて、話は暗いです。
・『戀』前後編。高校の同級生、同窓会での再会もの。主人公がふわふわしている子で、傷だらけの人にはお似合いの相手だとは思います。理屈なくまっすぐわがままな恋も悪いものじゃないとは思います。ただ、クソ真面目人間には、旦那さんが気の毒すぎていけません。
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