このレビューはネタバレを含みます▼
そういう作品だと思います。
両親が亡くなっているのに引き取れないと言う、
親類縁者に唖然としましたが。
渋々一人ずつ別に引き取られて、恩着せがましく
面倒みられるより、ずっと健全な家族の在り方でしょうね。
人が生活するうえでの、リアリティが追及されているので、
違和感なく読み進められます。
特に亡くなった母親の作った料理の味と違うという話は
お勧めです。
あそこまでできる人は、なかなかいないと思います。
周りの人々も、現代社会で取り上げられている様々な問題を
抱えている人たちです。
下の子が通っているのが保育園でないのがおかしいという
指摘がありましたが、
年度途中の転園で恐らく空きがなかったのでしょう。
待機児童のこともありますが、親代わりの彼女の仕事が
在宅であるということも、ネックになっているのだと思います。
幼稚園ですが、保育園に近い業態の園のようですし。
待機児童などの問題も今後取り上げられるかもしれませんが。
一点気になったのは、祖母が払っているのが、
上の子の携帯代というくだりです。
生活費の一部ぐらいは親族で負担すべきでしょうね。
転校先の制服など全て預かり先で用意していたようですし。