このレビューはネタバレを含みます▼
男の精気を食って生きる妖精にとりつかれたせいで、すぐにでも男とセッ○スしなければ死んでしまう危機に陥った美和(受け)というおふざけ設定が好き。お話が始まってすぐにこのおかしな妖精が出てきてくれたし、展開にまどろっこしさがなくて軽くて楽しかった。美和が誰にも妖精のことを打ち明けられないゆえに、美和と渡瀬の間で繰り広げられるやり取りがおもしろかった。ゲイの友人を紹介してくれ、で、その条件が「生でXXXX」とか、この間髪入れない感じ好き。
あと、エッチのときに美和が変にかわいくならないところもよい。変にいやいや言わず、喘ぎながらの「すげーいい」とかの言い方がよかった。エッチのときだけでなく、美和は照れることはあっても常に率直な人間なので好感がもてた。
ついつい玄関でサカってしまう渡瀬も萌えた。風呂にいこうとする美和を、「待てません」と言って強引に寝室つれてっちゃったりとかね、お決まりな感じだけどとても好き。渡瀬はずっと美和が好きだったので、美和が自分の体だけが目的であることに苦悩しており、なんやかんや他の男に嫉妬したりするのもおいしかったー。
ただ、美和が転勤すると知った渡瀬が思い余って強引にいたしてしまったのは残念だった。好きなら乱暴なことはしないでほしいのだ。これがなかったらさらによかったのにな、おしい。乱暴されて説教する美和っていうのはよかったけども。
全体的に楽しくて、登場人物にとってつけたようなトラウマとか暗い過去とかもなく、うじうじ悩むこともなく強引に切なくしようとしたりもせず、徹底的にコメディだったのが非常によい。シャワー室のエロとかも興奮したし、好みな感じだったので作者様の他の作品も読んでみたい。