狼、人を抱く。【コミックス版】
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狼、人を抱く。【コミックス版】

山形シン

スパダリ狼系獣人×喋れない光属性の青年

ネタバレ
2023年5月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 日月桜紫狼(たちもりおうしろう)は人型をとれない狼種の獣人です。人の胴体に狼の顔と尻尾、全身を覆う毛皮、並外れて大きな身体はとても目立つため、小さな頃からイジメを受けたりして疎外感を持って生きてきました。長じて医師となったシローさんは仕事帰りにお惣菜を買って帰るのですが、ある日、大好きなナスの揚げ浸しが売り場にに無くて、バックヤードにいる店員に声をかけます。他に人がいなくてオロオロする彼は、聴こえるけれど口のきけない聴唖者でした。笑顔でシローさんにナスの揚げ浸しを渡してくれる彼の「狼種なんて初めて見た!」「カッコ良すぎる!」という心の声がシローさんにははっきりと聞こえます。次に店に行った時にも、その青年•ユキの心の声はシローさんにはちゃんと聞こえて、ユキの素直な心がシローさんに真っ直ぐに届き、シローさんはユキにどんどん惹かれてゆくのでした。名前までピカピカのスパダリ•シローさんが恋に自信が持てなくてモダモダしてしまうのがなんとも可愛いです。狼なのにナスの揚げ浸しが大好きというのも良きです。そんなシローさんを、自身も両親の手によって喋れなくなったというハンデを持ったユキがその光属性で受け止めます。それぞれに孤独だった二人が唯一無二の相手と出逢うお話はカッコ良いモフモフ好きにお勧めです。
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