センコウガール
」のレビュー

センコウガール

永井三郎

誰よりも「一生懸命」な民子。

ネタバレ
2023年6月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 号泣でした。最終巻に至ってはずっと泣いてました。名作なのではないでしょうか…。辛くて、悲しくて、寂しくて、やるせなくて、どうしたらいいか分からなくて、繊細で、強くて脆い、そんな少女たちの苦悩と葛藤が描かれています。若いとただでさえ経験値の低さから辛いことや傷つくことが多くて大変なのに、それに加えてみんなが何かしらの辛い事情を抱えていてとても辛かったです。/そしてこの作品は、少女たちとお母さんとの関係性が印象的。人生できっと1番切っても切り離せない深い繋がりがあるのが“お母さん”。自分が苦しい時に、1番自分のことを理解して認めてもらいたいのが母の存在だと思うのです。若くて多感な時期に、その“お母さん”との関係に悩むって本当に精神的にキツいです。/みんなそれぞれ辛くて考えさせられたけど、やはり最後は民子を思いました。もちろん全員が頑張って生きていましたが、中でも誰よりも「一生懸命」に自分の人生を生きていた民子、誰よりも壮絶な人生だったけど、誰よりも悔いのない人生を送ろうとしたその生き方に泣けてきます。この作品に出会えて本当に良かった。大好きな永井先生の熱いパッションをこの作品でも感じることができてとても嬉しい。多くの人に読んでもらいたいです。
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