このレビューはネタバレを含みます▼
ヤクザものですが、BLやTLの極道ものにありがちなムシのいい話や綺麗ごとや甘さはない。わたし的には、絵の雰囲気も相まって、終始澱んだ水底にいるかのような息苦しさを感じたが、それを暗いだけととるか、その中に一筋の光を見出すか、は、人によって異なると思う。ーーー裏社会の組織の中で、それぞれ悲惨な過去を持つ、Ωのふりするβと機能が不具なΩと第2の性を厭うαの話。三位一体でしか生きていけない3人の関係性(終わりの方で3Pもどきもあるので、苦手な方はご注意を)を、バドエン、メリバ、ハピエン…どう捉えるかは人によって解釈が分かれるところだろう。が、どのみち、これから先は修羅の道しかない彼ら。そんな彼らを私は理解できなかったが、いつかくる最期の時には皆、心穏やかであればいいと願う。