校舎のうらには天使が埋められている
」のレビュー

校舎のうらには天使が埋められている

小山鹿梨子

広告に惹かれた人は5巻まで読めばOK

ネタバレ
2023年6月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ わんこ制度、クラスの絶対的女王とその取り巻き、自死してしまった女の子と一緒にいた謎の子……
結論から言うと、「思っていたのと違う」という印象。
1〜3巻まではかなり楽しめます。4〜5はミステリー要素が好きな人は楽しめる。6〜はどの層に向けたのかわかりません。
凄惨ないじめ、といっても描かれるのは殆ど暴力、レ○プで校舎裏ならではの要素は“わんこ制度”くらい。
1巻のインパクトが強すぎた(首輪を渡すシーンなど)からか、2巻以降が弱く感じる。
主人公を光本菜々芽に置いているからR15一歩手前でギリギリ踏みとどまっている作品です。真っ向からいじめに立ち向かう様は文字通り正義のヒーロー。

ストーリーはサスペンス、というか謎解き寄りです。
少女の自死現場にいた男の子は誰?その謎を解き明かしていくお話。
本作のキーは『光本菜々芽が』謎を解くこと。
純愛ではないにせよ、蜂谷愛は光本菜々芽を愛しており、最後は光本菜々芽にキスをします。

薄々気がついてると思いますが、この作品、あらゆることが【突拍子もない】んです。
「最後はいじめがスカッと解決する」わけではない。
校外学習の行き先が実は蜂谷家所有の美術館で中に隠し部屋と拷問部屋がある、クラスメイトがある理由で美術館に火を放つ、一方隠し部屋では男子2人が殺し合い、殺し合いののち倒れた2人を置いて蜂谷と菜々芽は拷問部屋へ(行くだけです、拷問はない)、そして最後はキス……これが最終話に全て描かれます。
小学生離れしているストーリーにもかかわらず、後日談では「蜂谷がいなくなったしもういじめはやめろよ」の雰囲気によって、という小学生らしいいじめの終わり方をします。

6巻からは中学生編。多分5巻で終わらせようとしたんじゃないかなあ、と思います。

小学生同士のレ○プネタもあるので苦手な人は作品自体を買わなくてもいいかも。
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