愛とかいいから抱きしめて
」のレビュー

愛とかいいから抱きしめて

鳴海涼

ありたい姿とあるべき姿に揺れる大人の恋愛

ネタバレ
2023年6月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 続きが気になりすぎます。
最初から連載を追って読んできました。

若い頃は誰かを好きになったとき、
自分の気持ちに正直に生きることができるけれど、
大人になればなるほど、
自分の気持ちを優先すると
犠牲にしなきゃいけないものができる。

そんな中、自分の気持ちを犠牲にしようと試みるけど、時に本心には逆らえない主人公たちの気持ちが揺れ動く描写が絶妙で、物語を面白くしています。

ゆりこ先生には、お父さんが。
吉永さんにはお嬢さまが。
巧くんには、仕事が。

ゆりこ先生は、要所要所流されはするけど、最終的な決断は感情に流されない。
一方、巧くんは、自分の感情に正直で(まだ若いし、犠牲にする対象が仕事というのもあるのかな)心と行動が一致してます。
吉永さんは、ゆりこ先生と一緒でお嬢さまとゆりこ先生の間で気持ちが揺れ動きます。
ゆりこ先生と結婚したいのも真実で。
のんちゃんのために独りを貫きたいのもまた真実で。

個人的にはゆりこ先生には幸せになって欲しいです。
自分のために生きることを選択できない、ゆりこ先生を動かせるのは、感情に正直に生きられる、パッションがある巧くんじゃないかな、と。

本当は決断した事に自信を持って、一歩を踏み出せれば、自分の気持ちを優先したとしても、犠牲になるものはないのかもしれません。

はあ〜ドラマ化してほしいな!主演女優は井上真央ちゃんかな!
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