蛍火艶夜 単話版
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蛍火艶夜 単話版

amase

語られない日常のひととき

ネタバレ
2023年6月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ この時代にもきっと余暇の時間はこうゆう日常はあったんだろうな、と思わされる作品でした。

わたしは八木中尉に惹かれました。
一話の時点では甘えたさんな上司なのかなぁ、やぎさん…と思っていたら、4.5.6話で出てくるじゃありませんか…
「せっけんの匂い」からはじまる情事。なんていう性癖を植え付けられたのでしょうか……(好きです)
志津摩くん次の日は自分から誘っててもう……かわいい……になりました。
読み進めていくごとに、八木さんは初めての夜のときも、信ちゃんのことは軽く考えてたかもしれないけど、本当は自分の隊のことを考えていたんだなって思わされました。告白できなかったから、忘れられないような程度に見えています……でも志津摩くんはずっと信ちゃんの影がチラついて見えていたのが最高に両片想いだなぁって思いました。
そして思わず出てしまった「好き」という言葉。本当はもっとその言葉が聞きたい八木中尉と聞かせてくれない志津摩くんの攻防がさらに深い深い一夜(時間的にはお昼かもしれませんが)にするのがたまらないです。

八木中尉は上司から怒られて、泣くほどしょんぼりして、隊員を失ったときは泣いて、自分から特攻なんて本当は志願なんてしたくなくて、それに加えて選ばれてしまって。
そんな人間らしいところを持つ彼に、惹かれました。
6話で大佐に怒られてる表情が、本来の彼らしさの一面が出ていて個人的には好きです。立場が彼を作り上げているとは思いました。最後の一ヶ月ほどかもしれませんが、志津摩という心の拠り所が出来てよかったなぁとしみじみ感じました。ただこれから行先が、どうなるのか……自分が生きていると分かったときのあの「やばい」と感じさせるような表情。当時の敵国に見つかったときの選択肢に悲しいものもありますから、もう十分すぎるほど頑張ってはいますが、どうか、志津摩の白絹の襟巻きをお守り代わりにこれから先も頑張って欲しいと願っております。

八木さんの黒い襟巻きにこだわり続けた理由(?)も
いつか明かされるんですかね?

これからもとても楽しみにしております!
広告を出してくださって感謝しております。
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