クズ王子という他にはない境地





とにかく片桐という男を生み出した作者様に脱帽です。昼間のあのイケメン王子っぷりからの夜のやりたい放題なクズへの振り幅が凄いです。ギャップというか、完全に二面性で、あそこまで別人のような人柄を表裏一体にしたキャラ作りはまさにあっぱれだと思います。そして、クズはクズだけど、頭はいいし、芯のあるクズだからか、片桐の魅力に読めば読むほどハマります。
そして、長谷川と片桐の関係性の変化もものすごいリアルです。最初は触られただけでケロケロと吐いていた長谷川が、ジリジリと追い詰められ、どんどんと片桐に堕ちていく。その様子がリアルであり、でもすぐには陥落しない長谷川の気持ちに男としてのプライドと好意との葛藤がある様が丁寧に描かれています。ノンケの男がBLの世界に落ちる過程が現実的だし、恋愛の駆け引きがメインのお話だけど、男同士のくだらないやり取りがあったりと甘さ控えめに感じさせる手法は見事だと思いました。
初えっちまで4巻かかりましたが、そこまでも飽きることなく読ませるストーリーは流石です。この先の二人が、どんな展開になっていくのか、まだまだ終わらずにいて欲しいし、ずっと読み続けたいです。
そして、毎回、単行本の帯の煽りが最高です。クズ王子や不能姫という言葉を生み出したこの作品はまさに神作品だと思います。

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cqyt さん
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