このレビューはネタバレを含みます▼
夏休み、田舎の祖母宅で過ごすひまわりと療養中の吉乃のキラキラと眩しい夏の一時の物語。来年の約束をし吉乃は待ち焦がれるが、現れないひまわり。次に出逢えた時は、ひまわりが立派な男に成長していて、時の流れの違いに気付く吉乃。でもそれはひまわり側ではなく、吉乃が神代(かみしろ)で自身の時の流れが違いすぎて季節が重ならない限り、逢えないのだと気付き、その地から二人で脱け出しひと時の幸せを噛み締めるが神代を失くした土地に厄災が降りかかり、人の心を宿した吉乃がひまわりのため、自身が愛した人達のため、再び神代となってひまわりを護り来訪を待ち続ける。そして年若くして魂となってしまったひまわりとの一年に一日だけの逢瀬を待ちわび、心から楽しんでいた吉乃に神様からのご褒美が…
人成らざる者との恋愛は魂の繋がりでしか成就できないんだろうけど、あまりにも切ないし衝撃的な結末でした。ハッピーエンドではあるものの、もし生まれ変われるのなら来世で幸せになって欲しいと願わずにはいられない。