あなたに復讐の花束を ~悪役にされた令嬢は、処刑台から甦る~
明夜明琉/緋月アイナ
このレビューはネタバレを含みます▼
読んだことを後悔するレベルで、憤りしか残りません。
結論から言うと、復讐は成功しません。だって相手は自死ですからね。自死の理由は、罪に耐えられなくなった、とか後悔した、とかでは無く「死んだ主人公の体に自分の命が宿ればヒーロー役に愛されるから」とか言うもので、これが100%思惑通りになります。復讐相手の遺書も、罪を告白する目的ではなく自分がしたことをドヤってネタばらしする為のもので、主人公の冤罪が発覚したのは単なる「ついで」です。
つまり主人公は復讐相手に冤罪で婚約者を奪われて惨殺され、死体を焼かれて見世物にされて、最後は復讐相手の命が体に宿ってその体でヒーロー役と結ばれる訳で、これのどこにハッピーな要素があるのか本当に謎です。
又、主人公もヒーロー役も浅はかで愚かで行動に一貫性が無い上に肝心な所で失敗する人間で、良いところを見つけるのが難しいくらいです。
この手のお話に「スッキリ」「ほんわか」「ハッピー」「スカッと」「切ない」などの要素を求める人は読まない事をお勧めします。「ムカッと」「イライラ」だけが残りますので。
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