終わらない友情と片恋論
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終わらない友情と片恋論

美和

“友情”を拗らせてる二人…

ネタバレ
2023年6月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●分かりにくい二人だなぁ…。晴真は実咲への想いに蓋をしたまま“友人”であろうとするから、いつも実咲に対して怒ってるふうで言動が唐突だし、実咲は晴真に“友人”であってほしくて、晴真の気持ちにも自分の気持ちにもいつまでも無自覚。噛み合わない…
●それでもお互いを一番大切に思ってることには変わりなく、二人とも「自分たちのベストな関係」をずっと探ってる感じ。“唯一無二の友人”としてうまくやってきたのに、一夜のできごと(お酒の勢いでえっち)によってひずみが出てきます。
●晴真はどんどん実咲を“友人”として見られなくなって、とにかく実咲を突き放そうとします。実咲も、絶対に失いたくない“友人”の晴真に、触れられ抱かれて嬉しいと感じる自分を否定したがる。
●「晴真とは終わりのある関係になりたくない」っていう実咲の気持ちがすごく分かるから、じれったいけど見守りたくなります。“友人”なのに、この関係をずっと大切にしたいのに、それでも“好き”を自覚してしまう実咲はかわいかったです。
●「晴真は俺のこと好きなの?」と訊く実咲に対して、晴真は「言わねぇ」としか答えないんです、最後まで。もう言っちゃっていいんじゃないの…?実咲が急に言い出した「晴真が好き」を、晴真はまだ実感できないのかも。うーん、最後まで拗らせてる!なので愛を囁き合う場面はありません…ようやく実咲が自覚したのにね。
●ちなみに総138Pで短め。展開はちょっと荒い気がしますが良かったです。作者さんのあとがきにある“リーマンスーツ読み切り”は収録されていません。別売りされてる様子も(多分)なくて残念…
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