【電子限定書き下ろし短編付き】異世界の皇帝は神の愛し子に永久の愛を誓う
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【電子限定書き下ろし短編付き】異世界の皇帝は神の愛し子に永久の愛を誓う

はなのみやこ/三廼

皇子の愛し子

ネタバレ
2023年6月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 養子を迎えたあとに実子が生まれる…喜ばしい事なのでしょうが、先に養子になった子の疎外感はなかなかに深刻なものです。
親も分け隔てはしていないつもりなのでしょうが、そこはあくまで「つもり」なだけなんですよね。
その悲しい境遇から抜け出せて、彼を唯一無二に想ってくれる皇子に出会えて生涯を共に出来た優良くんは幸せです。
優良くんが去った後、両親や弟がどういう立場になり何を考えたのかは少し知りたい所ではありますね。
皇子の名前が出た瞬間に「あ、設定はこの世界の昔のトルコあたりか」と分かります。
タイトルに『皇帝』が入りますが皇子が皇帝になるのは最後のページなので、ほぼ全編『皇子』のままで話は進行します。
皇妃以外の登場人物は基本的には良い人たちなので、割と安心して読めます。
ただ巫女姫は若いとは言え、神に使える巫女である上に婚約者がいる(いなくても)男性である皇子を夜の祭に誘いに来るのはどうなのよ??と思ってしまいました。
最後は反省していたようですが、今後は巫女としても人間としても己を律して欲しいものです。
文章の良かった点としてラノベにありがちな「…っ」と「意識を手放す」という表現がなかった所です。
残念なのは所々、登場人物の名前がテレコになっている部分があり「ん?」となります。
書き下ろしとはいえ、その辺りを見て修正して下さる担当者は居ないものなのですかね。
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